悲劇

悲劇は何のためにあるのでしょうね。
私の所属している劇団はシェイクスピア専門なので、悲劇と聞くとシェイクスピアの4大悲劇が頭に浮かびます。
シェイクスピアの4大悲劇とは「ハムレット」「オセロー」「リア王」「マクベス」。
あらすじ等は割愛しますが、どの話も復讐、妬み、不信、疑心…など、ドロドロとした感情がいろんな場面で出てきて、ほとんどの登場人物が死んでしまいます。
この救いようのない悲しい話に、人は何を求めるのでしょうか?
涙を流すためだとしたら、悲しい話ではなくても感動する話とかもありますし。
悲しい気持ちになって流す涙に、何か意味があるのでしょうね。
私はハッピーエンド信者なので、そこのところがよくわからないですが…('-';)


先日、私の所属する劇団でハムレットの公演がありまして、個人的に疑問を解消したかったからなのですが、アンケートの項目に

・演劇としての「ハムレット」に求めるものとは何でしょうか?

・悲劇をご覧になる理由がありましたら、お聞かせください。


等を追加させていただきました。
回答いただいた中から一部を紹介させていただきます。

Q.ハムレットに求めるものとは?
A.復讐、過ち、狂乱、仇討ち…など
やはり、復讐が多かったですね。
ハムレットの叔父に対する復讐と、父、妹を失ったレアティーズのハムレットに対する復讐。
過ちはポローニアスの殺害でしょうか?
ポローニアスの殺害は間違いだったわけで、どちらの復讐も悪とは言い難く、正義を貫いているとも思えます。
この辺が救いようがなくて、やるせないですね。
私はオフィーリア役だったので、この舞台での狂乱に関しては私が鍵を握ってると思いました('-';)

Q.悲劇を見る理由
・ただ泣きたい
私は同じ涙なら感涙とか、そっち系の方が好きです。
後で書きますが、悲しみを避けているというか、なんというか…。
アンケートの回答ですが、涙を流したい、という回答がとても多かったです。
泣きたい時は我慢せずに泣いた方がいいですね。
泣いた後ってすっきりしますし、その涙を求めて悲劇を観る方が多いということでしょう。
泣きたい理由に関しては人それぞれです。
まとめようにもまとまらなかったもん('-';)

・悲しみに浸りたい
これは喜怒哀楽を大事にされている方の回答でした。
人間はいろんな感情を持っていますから、悲しい気分になりたい時もあるでしょう。
とても人間らしいことだと思います。
特に舞台だと、周りとの感情の一体感も味わえる…との回答でした。
もちろん、役者も悲劇は悲しみつつ演技をしているので、まさに劇場全体の一体感と言えるでしょう。
私なんかは、感情の抑えが効かなくなるくらい入り込んで演技をしているので、それが伝わってるとすごく嬉しいです。
一体感というのは、とても素敵なことですね!

・人間の弱さを見たい
人間の弱い部分を見て、反面教師にしていきたい、という回答でした。
悲劇は負の感情が多いですから、人間の弱さを見て自分を見つめ直すにはいいと思います。
ハムレットは半分は間違いが起こした悲劇だと思うので、マクベス、オセロー辺りの方が向いてるかもしれませんね。

・自分よりひどい境遇の話を見ることで、気持ち的に楽になりたい
・自分の悲しみを和らげたい
この2つはちょっと予想しなかった回答でした。
気持ちの沈んだ方が悲劇を観ることによって、気持ちが楽になる…ということでしょうか。
なるほど、これはこの回答を見ないと気づかなかったことなので、勉強になりました。
こういう考え方もあるのですね。
優越感…ではなくて、なんて言ったらいいのでしょう。
いい表現が思いつかない('-';)

・劇団Nさんの公演は悲劇でも笑いがあるから
笑わせるところではしっかり笑いを取り、泣かせるところではきっちり泣かせる。
このメリハリはうちの劇団の売りです。
たまに「悲劇に笑いなんて!」とか手厳しい意見もいただきますが…この辺は演出の奈緒さんのポリシーなので、曲げないでしょう。


アンケートを取ってみてよくわかったことは、悲劇を観に来るお客様は、悲しみで涙を流すことを楽しみにしている、ということです。
よく考えてみたら、お金を払って悲しみに来るのですものね。
劇団としては、お客様の期待に応えられるような舞台を…って当たり前すぎるかな。
月並みですが、最高の演技ですべてのお客様に感動を与えたい…と考えています。
うちの劇団の営業形態は特殊なので、リピーター率が異常に高いです。
しかもシェイクスピア専門なので、同じ話の舞台ばかりなのですが、それでも毎回楽しみにしてくださるお客様がいるということは、すごくありがたく、嬉しいことです。
と、劇団のことを語っても仕方がない気がしてきた…('-';)
私は次女を亡くした時に悲しみで涙を枯らせたことがあります。他にもいろいろと…。
涙を枯らせても悲しみが癒えなかったので、ちょっと悲しみから逃げているのかもしれませんね。
だから私は、悲しみを楽しむことができないのかもしれません。
だとすれば、ちょっと残念ですね。
こんなに悲劇を楽しみにしている方がいるのに、それを提供している側が楽しめないなんて。
ちょっと語弊があるかな?
演技自体は楽しいです。が、私はまだ、悲しみに期待することができません。
時間が解決してくれるはずですが、そろそろ過去のことを思い出にしたいと思っています。
この壁を乗り越えることで、もっといい演技ができるのではないかと。
プロとして、もっと魅せるようになりたいです。


番外編
私個人宛のメッセージです。

・ひかりさんがオフィーリア役で復活と聞いて!
こういうメッセージをいただくと、素直に嬉しいですね!(*・ω・*)
ちゅうか、舞い上がっちゃうw
あああ!やる気が出てきた!w

・ひかりさんのオフィーリアが前回よりもパワーアップしてましたね。
最近のハムレットではオフィーリア役をいただくことが多いので、パワーアップとは、前より壊れてたってことかな?w
劇団Nはキッチリとした台本がなくて、大事な場面は自分でセリフを考えるんですよね。
ですから、舞台のオフィーリアは私のオフィーリアなのです。
厳しい意見をいただくこともありますが、演技についての意見や感想はとても嬉しくて、やる気が出ます!
舞台毎にセリフは変わりますし、アドリブを挟んだりもするので、全く同じ舞台というのはないと思います。
舞台も一期一会だということは、ご理解いただけますでしょうか…?

・秘密の花園で拝見した時よりもお綺麗でした(笑)
その元気な姿で一人でも多くの方を魅了しちゃってください。

思わず笑っちゃったのですが、これは看護師さんですねw
入院中は常連のお客様もたくさんお見舞いに来てくださって、病室が花束でいっぱいだったので、私の病室は看護師さんの間で「秘密の花園」と呼ばれていましたw
私は改めてたくさんの人に支えられて生きているな…と気づかされました。


えっと、近日中に続きを公開…できるといいなw
期待せずにお待ちくださいー
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by aka-ring | 2009-10-13 09:43 | 演劇

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