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永眠しました

少し前ですが、2010年4月26日に永眠しました。
亡くなる前日の25日は亡くした娘の誕生日で、ケーキを買って病院に行く予定だったのですが
容態が急変、そのまま誕生日のお祝いをすることなく亡くなりました。
今まで応援していただいて、本当にありがとうございました。
余命半年と言われて一年間。あかりは本当に頑張ったと思います。
最後の舞台が実現しなくて心残りでしたが、最後の最後まで舞台のことを考えていました。
あかりは「死ぬなら舞台で死にたい」と、「これが私のみつけた私の死に様だ」と言っていたので、幸せだったのではないかと思います。
「出会いがあれば、別れもある。お別れは悲しいけど、きっと出会えてよかったんだよね。だから、悲しいからって、私との出会いをなかったことにしないでね。」
これが最期の言葉でした。
こうなることはわかっていて結婚したはずなのに、亡くなったショックから中々立ち直れなくて、報告が遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。

あかりのメールアドレスを知ってる方へ
「c-」を取ると私に繋がります。
何かあかりに言ってやりたいことがありましたら、お願いいたします。
厄介なことになってしまったので、なかなかお墓参りに行けませんが、必ずあかりにお伝えします。

夫代筆

# by aka-ring | 2010-07-08 22:53

悲劇

悲劇は何のためにあるのでしょうね。
私の所属している劇団はシェイクスピア専門なので、悲劇と聞くとシェイクスピアの4大悲劇が頭に浮かびます。
シェイクスピアの4大悲劇とは「ハムレット」「オセロー」「リア王」「マクベス」。
あらすじ等は割愛しますが、どの話も復讐、妬み、不信、疑心…など、ドロドロとした感情がいろんな場面で出てきて、ほとんどの登場人物が死んでしまいます。
この救いようのない悲しい話に、人は何を求めるのでしょうか?
涙を流すためだとしたら、悲しい話ではなくても感動する話とかもありますし。
悲しい気持ちになって流す涙に、何か意味があるのでしょうね。
私はハッピーエンド信者なので、そこのところがよくわからないですが…('-';)


先日、私の所属する劇団でハムレットの公演がありまして、個人的に疑問を解消したかったからなのですが、アンケートの項目に

・演劇としての「ハムレット」に求めるものとは何でしょうか?

・悲劇をご覧になる理由がありましたら、お聞かせください。


等を追加させていただきました。
回答いただいた中から一部を紹介させていただきます。

Q.ハムレットに求めるものとは?
A.復讐、過ち、狂乱、仇討ち…など
やはり、復讐が多かったですね。
ハムレットの叔父に対する復讐と、父、妹を失ったレアティーズのハムレットに対する復讐。
過ちはポローニアスの殺害でしょうか?
ポローニアスの殺害は間違いだったわけで、どちらの復讐も悪とは言い難く、正義を貫いているとも思えます。
この辺が救いようがなくて、やるせないですね。
私はオフィーリア役だったので、この舞台での狂乱に関しては私が鍵を握ってると思いました('-';)

Q.悲劇を見る理由
・ただ泣きたい
私は同じ涙なら感涙とか、そっち系の方が好きです。
後で書きますが、悲しみを避けているというか、なんというか…。
アンケートの回答ですが、涙を流したい、という回答がとても多かったです。
泣きたい時は我慢せずに泣いた方がいいですね。
泣いた後ってすっきりしますし、その涙を求めて悲劇を観る方が多いということでしょう。
泣きたい理由に関しては人それぞれです。
まとめようにもまとまらなかったもん('-';)

・悲しみに浸りたい
これは喜怒哀楽を大事にされている方の回答でした。
人間はいろんな感情を持っていますから、悲しい気分になりたい時もあるでしょう。
とても人間らしいことだと思います。
特に舞台だと、周りとの感情の一体感も味わえる…との回答でした。
もちろん、役者も悲劇は悲しみつつ演技をしているので、まさに劇場全体の一体感と言えるでしょう。
私なんかは、感情の抑えが効かなくなるくらい入り込んで演技をしているので、それが伝わってるとすごく嬉しいです。
一体感というのは、とても素敵なことですね!

・人間の弱さを見たい
人間の弱い部分を見て、反面教師にしていきたい、という回答でした。
悲劇は負の感情が多いですから、人間の弱さを見て自分を見つめ直すにはいいと思います。
ハムレットは半分は間違いが起こした悲劇だと思うので、マクベス、オセロー辺りの方が向いてるかもしれませんね。

・自分よりひどい境遇の話を見ることで、気持ち的に楽になりたい
・自分の悲しみを和らげたい
この2つはちょっと予想しなかった回答でした。
気持ちの沈んだ方が悲劇を観ることによって、気持ちが楽になる…ということでしょうか。
なるほど、これはこの回答を見ないと気づかなかったことなので、勉強になりました。
こういう考え方もあるのですね。
優越感…ではなくて、なんて言ったらいいのでしょう。
いい表現が思いつかない('-';)

・劇団Nさんの公演は悲劇でも笑いがあるから
笑わせるところではしっかり笑いを取り、泣かせるところではきっちり泣かせる。
このメリハリはうちの劇団の売りです。
たまに「悲劇に笑いなんて!」とか手厳しい意見もいただきますが…この辺は演出の奈緒さんのポリシーなので、曲げないでしょう。


アンケートを取ってみてよくわかったことは、悲劇を観に来るお客様は、悲しみで涙を流すことを楽しみにしている、ということです。
よく考えてみたら、お金を払って悲しみに来るのですものね。
劇団としては、お客様の期待に応えられるような舞台を…って当たり前すぎるかな。
月並みですが、最高の演技ですべてのお客様に感動を与えたい…と考えています。
うちの劇団の営業形態は特殊なので、リピーター率が異常に高いです。
しかもシェイクスピア専門なので、同じ話の舞台ばかりなのですが、それでも毎回楽しみにしてくださるお客様がいるということは、すごくありがたく、嬉しいことです。
と、劇団のことを語っても仕方がない気がしてきた…('-';)
私は次女を亡くした時に悲しみで涙を枯らせたことがあります。他にもいろいろと…。
涙を枯らせても悲しみが癒えなかったので、ちょっと悲しみから逃げているのかもしれませんね。
だから私は、悲しみを楽しむことができないのかもしれません。
だとすれば、ちょっと残念ですね。
こんなに悲劇を楽しみにしている方がいるのに、それを提供している側が楽しめないなんて。
ちょっと語弊があるかな?
演技自体は楽しいです。が、私はまだ、悲しみに期待することができません。
時間が解決してくれるはずですが、そろそろ過去のことを思い出にしたいと思っています。
この壁を乗り越えることで、もっといい演技ができるのではないかと。
プロとして、もっと魅せるようになりたいです。


番外編
私個人宛のメッセージです。

・ひかりさんがオフィーリア役で復活と聞いて!
こういうメッセージをいただくと、素直に嬉しいですね!(*・ω・*)
ちゅうか、舞い上がっちゃうw
あああ!やる気が出てきた!w

・ひかりさんのオフィーリアが前回よりもパワーアップしてましたね。
最近のハムレットではオフィーリア役をいただくことが多いので、パワーアップとは、前より壊れてたってことかな?w
劇団Nはキッチリとした台本がなくて、大事な場面は自分でセリフを考えるんですよね。
ですから、舞台のオフィーリアは私のオフィーリアなのです。
厳しい意見をいただくこともありますが、演技についての意見や感想はとても嬉しくて、やる気が出ます!
舞台毎にセリフは変わりますし、アドリブを挟んだりもするので、全く同じ舞台というのはないと思います。
舞台も一期一会だということは、ご理解いただけますでしょうか…?

・秘密の花園で拝見した時よりもお綺麗でした(笑)
その元気な姿で一人でも多くの方を魅了しちゃってください。

思わず笑っちゃったのですが、これは看護師さんですねw
入院中は常連のお客様もたくさんお見舞いに来てくださって、病室が花束でいっぱいだったので、私の病室は看護師さんの間で「秘密の花園」と呼ばれていましたw
私は改めてたくさんの人に支えられて生きているな…と気づかされました。


えっと、近日中に続きを公開…できるといいなw
期待せずにお待ちくださいー

# by aka-ring | 2009-10-13 09:43 | 演劇

親のエゴ

6月23日は31歳の誕生日でした。
そして、誕生日に従兄弟と籍を入れました。
ついでに、私は8年前の誕生日に離婚もしました。
18で結婚、19で出産、21で出産、23で次女を亡くして、離婚。
長女は来年中学生に。
子宮も卵巣も取っちゃったから、もう子供はできないしね。
私にはもうあの子しかいない…
そして結婚した今、娘を引き取ろうか悩んでる。
元々、そういう約束で離婚したんだけど…当然、元旦那はゴネる。
そりゃ、あっちにしてみたら今さら何言ってんの?って感じだよなー
確かに、今さら引き取ってどうなる?
私なんてあと何年生きられるかわからないし、私が死んだら旦那に迷惑かけちゃう。
娘もショックを受けるだろうし。
当時の私は余裕がなくて、自分のことで精一杯だったから、今度こそ娘の幸せを真剣に考えよう。
やっぱ触れない方がいいんだよね。

でもさ・・・
でもさ・・・
子供欲しいんだもん。
もうできねーんだよ、ちくしょう。

娘と別れて時間が経ってるだけに難しい問題。

# by aka-ring | 2009-07-17 22:34 | リアルネタ

退院…その後

ちょっと間が空きました('-';)
このまま病院で死ぬのはイヤなので、無理を言って4月半ばに退院させてもらいました。
退院して書いたのが前回の記事かな?
続くと言ってなかなか書けなかった続きですが…
体があまり動かなくなったので、舞台に立つのはちょっと厳しくなりました。
それでも舞台への情熱は増すばかりです。

動かない体で何ができるだろう?

入院中はずっとそんなことを考えていた気がします。
私が導き出した結論は「女優としてではなく、演出として自分の舞台を作る」ということでした。
普段の舞台でも私は音楽と衣装の担当をしてるので、他の演出とか舞台美術とかも全て自分でやってみたいなーと。

そんなわけで、退院してからは題目を何にするか考えた。
私は出演できないし、劇団員が一人亡くなったので、とにかく頭数が足りない!
今まででさえ一人二役、三役で頑張ってきたのに2人も抜けては無理無理。
ダメ元で付き合いのある劇団さんにお願いしてみたところ、快く女優さん数人を貸していただけることになった。
しかも、声を掛けた4つの劇団全ての看板女優さんを貸していただけることに…豪華すぎる!
チョイ役で出すには勿体ないので、人数が多くても大丈夫な題目に決定。
題目が決まれば、早速台本作りに。
台本が書き上がったら、ダンスの曲作りと振り付けを。
作曲も振り付けも慣れてるので、どんどん作業が進む。
ちょっと時間が空いたら、ミシンを踏んだりとか。
もう毎日が楽しくて仕方ない!
やっぱ私は舞台がないと生きていけないなーとか思った。
本当に生き甲斐だわ。
体は動かないけど、歌なら歌える!
そう思って、カーテンコールは私が曲を作って、私が歌おう。
とかトントン拍子で私の舞台ができていく…

でも、うまくいってばかりではない。
あらためて時間との戦いかもしれない…と思い知らされる。
これが退院してからGWまでのお話。

# by aka-ring | 2009-06-11 23:21 | 演劇

報告

体の方はもう治りません。
今、私が闘っているのは、転移性の肺がんです。
担当の医師から余命の宣告も受けました。
ただ、病院で死ぬのは嫌なので、体は動かないけど退院しました。
治療の影響で肌荒れがひどく、髪は抜け落ち、歩くことはできるけど階段はちょっと辛い…そんな現状です。

私は子宮がんの告知を受けたときから、ずっと舞台を生き甲斐にして突っ走ってきました。
体が動く限りは、突っ走ろうと心に決めて。
そしていよいよ体が動かなくなった今、私は自分を見失わないように、今を必死で生きようと新たに決意しました。

私が初めて舞台に立ったのは15歳の時だったので、ちょうど半生を舞台とともに歩んできたことになります。
30歳になった今も、舞台への情熱は衰えるどころか増すばかり。
舞台女優として、ダンサーとして、歌手として活動を始めた矢先…夢を掴みかけてただけに
体が動かなくなったからといって、簡単に諦めることなんてできません。

続きます。

# by aka-ring | 2009-04-20 03:26 | 闘病生活